Amazonのベンダーが商品情報をマーケティングツールとして活用する方法

Amazonのリテール部門と直接取引をしているベンダー企業の皆さま。Amazonの商品登録でお悩みではありませんか?

商品名、商品画像、商品説明、A+は、商品を販売するための単なる情報ではありません。
商品名、商品説明、A+の内容や文字数は、Amazonサイト内での検索結果や、さらにGoogleやYahooなどの外部検索サイトからの流入にも大きく影響します。

もし、紙のカタログや自社サイトの情報をそのままAmazonにコピペしているようでしたら、いますぐその方法を見直しましょう。

Amazonの商品情報は、顧客に自社商品を知っていただき、購入の判断をしていただくための強力なマーケティングツールです。

そのことを理解しないまま、ただ商品をAmazonに登録しているようでしたら、それは非常にもったいないことをしています。

どうすれば商品情報をうまく活用できるのか

Amazonの商品ページをマーケティングツールとして活用するためには、AmazonやGoogle、Yahooの検索ロジックと、顧客がどのようなポイントで購入の判断を下すかを理解しなければなりません。

まずはAmazonサイト内での検索対策ですが、大前提としてPrime対象商品であることです。これはベンダーとしてAmazonに商品を卸しているベンダーの皆さまでしたら、ほとんどの商品がPrime対象となっていると思います。

また、在庫ありの状態であることも重要なポイントですが、最近はコンスタントに売れる商品(もしくは閲覧数の高い商品)でないとAmazonからあまり発注が出なくなってきています。

例えば販売実績のない新規登録商品などにAmazonから発注をもらうには、一番早いのは在庫なしの状態でも顧客に商品を購入していただくことですが、そこまでいかなくても商品ページの閲覧数が高まればAmazonから発注をもらえる可能性が高まります。

ここでも商品ページに顧客が来ているかどうかが重要となりますので、そのためにも集客できる商品ページをつくりこむ必要があります。

商品名を甘く見てはいけない

よくやってしまいがちな商品名の付け方に、メーカー名と商品ブランド名だけを商品名にしてしまう、というのがあります。
例えば、ブルーグースというメーカーが消臭剤の「ニオイトール」という商品を販売しているとしましょう。
この場合に、商品名を「ブルーグース ニオイトール」などとしてしまう、ということです。

ここで想像していただきたいのですが、もしあなたがAmazonで消臭剤を買おうと思ったらどのように探すでしょうか。
もし特定の商品を決め打ちで探すのであれば「ニオイトール」のような商品名で検索すると思いますが、特定の商品ではなく欲しいものが漠然としている場合は、以下の2つの行動のどちらかになるのではないでしょうか。

  • 商品カテゴリー名(例の場合の「消臭剤」)で検索する
  • 対象商品カテゴリーのトップページにいく

この2つの行動のどちらにせよ、検索結果、もしくは商品一覧ページを多くの顧客が見ることになります。
そこで、商品名が「ブルーグース ニオイトール」では、その商品が消臭剤なのかどうか判断できません(商品画像で判断できる場合もあるとは思いますが)。
ですので、Amazonの商品名には必ず対象の商品カテゴリー名を入れるようにしましょう。
例の商品なら「ブルーグース 消臭剤 ニオイトール」になります。
そうすることで「消臭剤」などの大きな枠で検索する顧客にもしっかりアプローチすることができます。

また、この対策はAmazonだけでなく、GoogleやYahooにも有効です。
Googleなどで何らかの商品を探す際も、Amazonの商品ページが上位に表示されることがよくあります。もし検索されることがあればGoogleの検索結果をよく見ていただきたいのですが、ほとんどの場合でページのタイトルになっている箇所(Googleの検索結果でクリックできる箇所)に対象のキーワードが掲載されているはずです。
Amazonの商品名は、Googleなどで表示されるページタイトルにもなっているので、それがGoogle、Yahooの検索対策(SEO対策)になるのです。

つまり、商品名の付け方に気を付けるだけで、Amazonだけでなく、Google、Yahooからの集客も期待できるということです。

商品属性名の重要性

こちらの画像は、Googleで「消臭剤」で検索した際の画面のキャプチャですが、まず、一番上にGoogleの広告枠にAmazonの消臭剤全体へのリンクが貼られています。この広告をクリックすると、下記のページに飛びます。Amazonサイト内で「消臭剤」と検索したページです。
https://amzn.to/2Gb8um9

こちらでも、「消臭剤」での検索で上位に表示されるメリットがあります。

消臭剤の検索結果

また、Googleの広告枠を除いた検索順位2位にAmazonの消臭剤のランキングページが掲載されています。このことにより、Amazonの売れ筋商品はさらに売り上げを伸ばすきっかけを得ています。

そしてそのすぐ下にはAmazonの個別の商品ページが掲載されています。ここでは「無香空間」で1つの商品だけですが、場合によっては複数の商品ページがGoogleの検索結果に表示されることもあります。
この商品もまた、商品名に「消臭剤」と入っているからGoogleでの検索時に表示されているのです。

つまり、商品名に商品属性名を入れないということは、様々なチャンスを自ら逃していることになるのです。

商品画像の登録枚数は少なくないですか?

次に商品画像についてですが、どのくらいの枚数の画像を登録されているでしょうか。
xx枚以上の画像がある商品とメイン画像1枚だけの商品ではコンバージョン率が大きく異なる、という話をAmazonの講習会などに参加されたことにある方は聞いたことがあるかもしれません。また、画像の大きさも非常に重要です。
その他、商品画像について重要な項目をまとめてみました。

画像サイズ

ご存知の方も多いとは思いますが、Amazonの商品画像は1,000ピクセル以上で(PCサイトでは)画像がオンマウスでズームする仕様となっています。
また、あまり小さいサイズの画像では、PC、モバイルともに粗い画質の画像となるので、顧客に悪い印象を与えてしまいます。
ですので商品画像のサイズは1,000ピクセル以上(1,500以上を推奨している場合もあります)とし、画質にもこだわったものが必要です。

画像の枚数とカット

画像の枚数は多いに越したことはありません。特に何枚以上というボーダーラインはありませんが、画像1枚で商品の魅力をすべて伝えられるということはないと思います。
メイン画像として商品の正面から撮影したものを用意するのは当たり前ですが、背面、サイド、裏面等、手に取って見れない分、様々な角度から撮影した画像を用意しましょう。
また、細かい端子や細工のある商品や素材感が重要な商品なら、その部分に寄った画像や、ただ商品にフォーカスした白抜き画像だけでなく、使用しているイメージが湧くような実際の利用シーンの画像などもあった方がより商品の魅力が伝わります。

また、それらの商品を並べる順番んも重要です。Amazonの商品画像の順番はASIN、またはJANコードのうしろに「.PT01」とつけることでサブ画像となりますが、基本的には1から順に画像が並びます。
ですので、先に見てもらいたい画像を先頭に持ってきた方がベターです。
どの画像を先頭に持ってくるべきかは商品の属性によって変わってくると思いますが、このあたりはまだ実例としてのデータがなく、弊社でも今後しっかり確認していきたい部分です。

画像のクオリティ

クオリティというと定量的なことを言いにくいので難しいのですが、特に重要なのは統一感です。
例えば、下記の4つの項目は商品画像を撮影するうえで考慮すべき項目で、それぞれのクオリティも重要となりますが、商品ごとに設定が異なってしまうとブランドとしての統一感がなくなり、極端にいうと適当なブランドのような印象を顧客に与えてしまいます。

  • 明度
  • 画質
  • 色合い
  • 画角
  • ピント

商品説明文とA+

多くの場合、自社のカタログやWebサイトに掲載されている説明文をそのまま商品説明として使用されているかと思います。
もし、自社の商品説明が非常に充実していて、その説明があれば商品の魅力を100%伝えることができるのであれば、そのままでも問題ありません。
しかし、大抵の場合はそうではありません。1行か2行程度の短い文章で素っ気なく説明している商品をよく目にします。

もちろんどの商品にどのくらいのリソースを費やすかは各社の判断するところかと思いますが、売れ筋の商品でも商品説明文が充実していないようであれば、そこは改善していきたいところです。
また、商品画像と組み合わせて説明文を掲載できるA+は、商品の魅力を伝えるのに非常に大きな効果を発揮します。
魅力的な商品画像を用意し、A+として商品ページに掲載できればコンバージョン率の向上につなげることができるでしょう。

A+や商品説明には、もう一つ重要な効果があります。それはGoogleやYahooでのSEO対策になるということです。
※もしかしたら現時点では変更されているかもしれませんが、Amazonサイト内での検索対策は、商品名、キーワード、Bullet Point(商品の仕様)の3カ所のみという認識です。また、キーワードはあまり入れすぎると効果がなくなる可能性があるので注意が必要です。

SEO対策上、特に文字数については少ないよりは多い方が確実にいい要素のひとつです。
Googleなどが公に推奨している情報ではありませんが、1,000文字以上程度の文字数があったほうが有利になる可能性があります。

参照
2018年のトレンド、SEO対策のためのブログ文字数とは?

とはいえ、商品の説明文を書くにはそれなりのテクニックが必要となり、それは商品を主観的に見ているメーカーの中の方には難しいかもしれません。
売ろうという意識が強くでてしまったり、商品への愛着が強すぎたり、逆に自社商品だからこそその魅力に気づいていなかったり。

そのような場合におすすめなのは、社内の方同士でもいいので、開発担当者や仕入れ担当者などに商品についてインタビュー形式で話してもらい、それを録音して後で文字起こしして商品説明にすることです。
そうすることで担当者自身が気づいていなかった魅力などが引き出され、いい説明文に仕上げられます。

最後に

ここまで読んでいただいた方、ありがとうございます。
長文となってしまいましたが、Amazonの商品ページでの情報の重要性が少しでもお伝えできていたら幸いです。
また、きっとみなさん「けっこう面倒だな」と思われているのではないかと思います。
実際そのとおりで、充実した商品ページを作成しようと思ったらどうしてもそれなりの手間と時間がかかってしまいます。
ですので、おすすめの方法としては、最低1年以上は販売する予定(もしくはすでにロングセラー)の商品で売り上げの上位20%程度の商品に対し、このような手厚い対策を施すようにするなどのボーダーラインを設定することです(商品数が膨大な場合はもっと絞り込んでいいと思います)。
そうすることで作業の先が見えやすいですし、結果にもつながりやすくなります。

もし、それでもどうしてもAmazonの商品ページ改善に割ける時間がなかったり、分かりにくかったりする場合は、ブルーグースで商品情報改善代行も実施しておりますのでぜひ相談ください。
ブルーグースでは、アマゾンジャパンより直接A+の制作や、その他商品情報の制作作業の委託を受けております(Shoes & Bag、DIY、Sports、PC、CE、Office Products、Musical Instrumentsほか、多くの商品カテゴリーのA+制作の実績があります)。
その実績はA+だけでも15,000件以上となり、現在(2018年12月)も継続して依頼を受け続けています。

お客様のご状況に合わせて4つのプランを設けておりますので、貴社に適したプランにてご相談ください。

プランA:素材はあるがリソースはない

自社サイトやカタログに素材(商品の画像および説明等)はあるが、リソースがないためA+のデザイン等から含めてブルーグースにお任せしたい方のプラン。

プランB:素材もリソースもあるのでノウハウを知りたい

自社サイトやカタログに素材(商品の画像および説明等)があり、且つリソースがあるため、商品ページ制作のノウハウが知りたい方のプラン。

プランC:リソースはあるが素材とノウハウがない

リソースはあるが、自社サイトやカタログに素材(商品の画像および説明等)とノウハウがない方のプラン。

プランD:素材もリソースもない

自社サイトやカタログに素材(商品の画像および説明等)もリソースもない方のプラン。

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