本シリーズでは書籍「Amazon出店の王道」より、お役立ち情報をピックアップしてお届けいたします。より詳細な内容をご覧になりたい方はぜひ書籍のほうもご覧ください。
まだAmazonで販売されていない商品(自社オリジナル商品等)の場合、同一商品内での競争、つまりカートの取り合いになることはないので、価格競争に巻き込まれるようなことはありません。ただし、商品カテゴリー内での競争は相乗り商品でもオリジナル商品でも常につきまといます。
ですので、まずは販売したい商品の、Amazonでの商品カテゴリーの状況を把握するようにしましょう。売り場の状況を確認することで、どのような戦略をとればよいかが明確になります。
売り場の状況を知る
はじめに、販売したい商品にとって最も重要となるキーワードは何かを考えてみましょう。多くの商品の場合はその商品カテゴリーの名前イコール重要なキーワードとなります。
ファッション系であれば、「ベースボールキャップ、ニット帽、Tシャツ、カットソー、ワンピース、ショーツ、スカート、スニーカー、ブーツ、靴下、トートバッグ、ビジネスバッグ、リュック、スーツケース」など、家電系であれば、「加湿器、除湿機、ヒーター、扇風機、サーキュレーター、冷蔵庫、掃除機、ドライヤー」などが重要なキーワードになります。
Amazonで商品を販売するのであれば、この重要なキーワードで上位表示を狙えなければ、ほとんど購入されることはないと言っても過言ではありません。
仮に、あなたの会社でオリジナルのスーツケースをつくっていて、それをこれからAmazonで販売しようとしているとしましょう。
その場合、上記の通り重要なキーワードはスーツケースとなりますので、Amazonで「スーツケース」と検索してその売場の状況を確認します。
「スポンサー」と表記されている商品は広告なので、各出品者がしっかり広告を出稿していることがわかります。広告枠を除いた場合の検索(以下オーガニック検索)結果1位の商品は「VARNIC」というブランドの商品ですが、この位置に表示されると広告を出したり、大幅な値引きをしなくても勝手に売れていくので、がんばってこの位置を狙っていきたいところです。そのため、検索結果1位となっている商品の出品者が、どのような対策をしているかを分析して、その対策をしていきましょう。
広告
検索結果ページでは、「VARNIC」の商品は広告でも2番目に表示されている(1番目に表示されているAmazonベーシックはAmazonオリジナルブランドで、特別枠として1番目に表示されているので「VARNIC」が実質広告でも1位となります)ので、広告費もしっかりかけているようです。
商品ページ
次に商品ページを見てみましょう。
商品画像、商品名(ちょっと盛り過ぎですが)、商品説明、A+すべてがしっかりと登録されています。商品説明の文章はわかりやすく、文字数も多いので、検索対策をかなり意識されていると思います。また、商品画像やA+の画像も非常にわかりやすくつくられており、ユーザー視点に立って考えられています。
また商品画像のサムネイルの一番下に「ビデオ」とありますが、これが表示されているということは動画も掲載しているということです。ブランド登録していると、消費インページに動画も掲載できるようになるので、こちらも積極的に活用したい機能です。
販売価格
同カテゴリー内で販売されている商品に比べ、ダントツに安いわけではありませんが、それでもSAMSONITEやACEといった有名ブランドの商品と比べるとかなりリーズナブルな価格といえるでしょう。あまり知名度の高くないブランドが一般的なスーツケースをAmazonで販売する場合、この「VARNIC」というブランドが販売するスーツケースの価格が1つの基準となると考えていいでしょう。
ここまでスーツケースのオーガニック検索で1位に表示されている「VARNIC」の商品について見てきましたが、Amazonでの販売戦略をしっかり理解して対策されているようです。このような商品がカテゴリーの上位にいる場合、少しターゲットを絞り込んで対策すると良い結果につながりやすくなります。
続きをご覧になりたい方は、ぜひ書籍「Amazon出店の王道」をご覧ください。