色やサイズ違いを商品ページ内でリスト化
色違いやサイズ違いの商品がある場合に、それらを商品ページ内で切り替えられる機能を付けることができ、この機能はバリエーションと呼ばれます。
通常、バリエーションを設定しなければ色やサイズごとに商品ページが分かれてしまいますが、バリエーションを設定することで、お客様に異なる色やサイズの選択肢をわかりやすく提示することができるので、コンバージョン率が向上しやすくなります。
同一ブランド、同一カテゴリーの商品で、カラーやサイズなどが複数あるものがあれば、バリエーションの設定を積極的に検討しましょう。
登録用のテンプレートを入手する
バリエーションを設定する場合、新規で設定する場合と既存のバリエーションに追加する場合で異なります。まずは新規バリエーショ設定の方法です。
新規でバリエーションを設定する場合は、テンプレートファイルを使用するのがおすすめです。
手順1
「在庫」メニューの「アップロードによる一括商品登録」クリックし、「スプレッドシートをダウンロードする」タブをクリックし、「商品の詳細を更新」の「商品テンプレートを入手」をクリックします。
手順2
ポップアップ形式で表示される画面のテキストリンク「商品テンプレート」をクリックします。
手順3
次に表示される画面のテキストリンク「Amazon.co.jp」をクリックします。
手順4
「ステップ1:出品する商品の分類を選択する」からバリエーション設定したい商品のカテゴリーを選択します。ここではスーツケースを選択して解説を進めます。
手順5
「ステップ2:テンプレートの種類を選択する」にて「モードを選択してください」が「詳細」になっていると思いますので、そのまま「詳細」が選択されていることを確認して「テンプレートを作成」をクリックします。
手順6
「テンプレートを作成」をクリックするとExcelファイルがダウンロードされます。そのファイルを開き、「テンプレート」というシートをクリックします。
テンプレートに必要な情報を入力する
赤枠のセルは通常なら必須入力項目ですが、バリエーション設定の場合はその限りではありません。
バリエーション設定で使用する項目は14項目です(商品カテゴリーによって多少異なる場合があります)。
次に記載している項目のみ入力してください。
ちなみに、最後にテンプレートをアップしたときに、内容が間違っていると「この項目が間違えています」というエラーが出ます。そちらを参考にして修正できるのであまり気負わずに進めてください。
また、Amazonのバリエーションは「親ASIN」と「子ASIN」という概念で構成されています。
普通に商品登録した商品は、バリエーションを設定する際に「子」となり、その「子」のまとめ役として「親」を新たに(バリエーション設定と同時に)作成します。
以下のテンプレートファイルを例にすると、1段目が「親」で新たに作成するASINとなり、2段目と3段目は既存のASINで「子」になります。
手順1
まずはバリエーションにする商品の情報を入力します。「親」と「子」それぞれで次の項目を入力してください。
①Product Type
基本的に1つしか選択できない選択式になっています。もし複数の選択肢が出てきた場合は、バリエーション設定したい商品に近い選択肢を選択してください。
②出品者SKU
「子」には商品登録時に設定した(もしくは自動的に作成された)IDを入力します。
バリエーション設定する際に「親」の出品者SKUが必須となるため、ここに任意のIDを入力します。
ちなみに、バリエーションを多数設定していくと「親」の出品者SKUが重複してしまいがちなので、わかりやすいユニークなIDを入力するようにしましょう。
③商品コード(JANコード等)
「子」にはASINのIDを入力し、「親」はブランクにします。「親」のASINはバリエーション設定する際に自動的に作成されます。
④商品コードのタイプ
「子」はASINを選択し、「親」はブランクにしてください。
⑤メーカー型番
「子」には商品登録時に設定したものを入力し、「親」はブランクにしてください(この項目はすべてブランクでも問題ない場合があります)。
⑥メーカー名
「親」「子」ともにバリエーション設定する商品のメーカー名を入力してください。これは「子」を商品登録した際に入力した値と同じものにします。
⑦商品名
「子」には商品登録時に設定したものを入力し、「親」には任意の値を入力してください。親ASINは、在庫管理ページで子ASINのまとめ役として表示されるだけなので、あとで探しやすい商品名を付けておくと便利です。
⑧推奨されるブラウズノード
選択式になっているので、「親」「子」ともに同じ値を選択してください。基本的には1つしか選択肢として表示されないはずです。
手順2
ここまでが、このテンプレートファイルの前半で入力すべき項目です。
ですが、これで完了ではありません。
少し間をあけて、この画像の場合はW列からAA列までも入力する必要があります。
この部分はテンプレートによって配置が異なり、必ずW列からAA列になるとは限りません。
どの商品カテゴリーでも1行目に「バリエーション」と記載されているので、それを目印にして下記の項目を入力してください。
⑨親子関係のタイプ
「親」「子」ともに「variation」を選択してください。
⑩Variation Theme Name
商品ページ上でバリエーション化したいテーマを選択します。
ここでは「Color」を選択していますが、こちらも商品カテゴリーごとに変わるので、相応しいものを選択してください。
⑪親商品のSKU(商品管理番号)
「子」にはテンプレートの前半で入力した「親」の「出品者SKU」の値を入力し、「親」はブランクにします。
⑫親子関係の指定
選択式になっているので、「親」はParent、「子」はChildを指定します。
⑬アップデート・削除
選択式になっているので、すべて「PartialUpdate」を指定してください。
ここで「Update」や「Delete」を選択してしまうと、商品情報が消えてしまうので細心の注意を払って選択してください。
手順3
最後に、子ASINの固有の情報を指定します。
ここで入力する情報は商品ページに表示される「項目名」になるものです。
日本語表記にしても問題ありません。
ちなみに、商品登録時にすでに「カラー」「サイズ」「スタイル」などの値が登録されていれば、この入力作業は必要ありません。
⑭カラー/サイズ/スタイル
ここでは、カラーでバリエーションを組む設定をしたいので「Color」の項目に値を入力していますが、組みたいバリエーションのテーマによって入力する項目とその値は変わります。
多くのバリエーションで使用されるテーマは「カラー」「サイズ」「スタイル」になるので、この3つの入力項目を覚えておけば問題ないはずです。
ただし、それぞれの入力項目名は、商品カテゴリーごとに微妙に異なる場合があります.。
テンプレートをアップロードする
手順1
テンプレートファイルの入力が完了したら、ファイルを保存してアップします。
「在庫ファイルのアップロード」タブをクリックし、「ファイルの種類」は何も触らず「ファイルを選択」をクリックして作成したテンプレートファイルを選択し、「アップロード」をクリックすればアップ完了です。
アップする際の商品数にもよりますが、完全にアップされるまでに多少時間がかかるので、アップされたことをすぐに確認したい場合は「Eメールの通知」に自分のメールアドレスを入力しておくと、アップ完了時に通知が届くので便利です。
正常にアップロードされたか確認する
手順1
アップの状況は「アップロードのステータスの確認」で確認することができます。
正常にアップされれば「処理レポートのダウンロード」と表示されるので、そちらをクリックして問題なく登録されていることが確認できれば完了です。
手順2
何らかのエラーがある場合は、「不備のある出品を完成させる/処理レポートのダウンロード」と表示されます。「処理レポートのダウンロード」をクリックすると、テンプレートファイルと同じようなファイルがダウンロードされます。
「テンプレート」のシートを開くとエラーの原因となっているセルが黄色でハイライトされているので、足りない情報があれば入力を、間違った情報が入力されていれば修正します。
なお、ここで修正すべきは、この処理レポートのファイルではなく、最初にアップしたテンプレートファイルになるのでご注意ください。
修正したら再度ファイルをアップロードします。
バリエーション設定の完了
バリエーションの設定方法は以上となります。
問題なく設定が完了していれば、(PCの場合)商品ページの商品画像の右側に設定した内容が反映します。
その際、商品ページ上でバリエーションを選択できる項目にサムネイル画像を表示することができます。
このサムネイル画像が表示されると、一瞬の視認性が向上してユーザーにとってより見やすい商品ページとなります。
ちょっとしたポイントにはなりますが、Amazonでの売上アップはこういったちょっとした改善の積み重ねが重要ですのでしっかり表示させましょう。
設定方法は、セラーセントラルの個別の商品編集画面から「画像」を選択し「バリエーション選択画像」に画像を登録するだけです。
バリエーション設定は手軽にできるページビュー数やコンバージョン率増加施策のひとつです。ぜひ積極的に導入していただき、売り上げ増加につなげていただけたらと思います。
その他Amazon出品でセラーセントラルの操作方法が分かりにくい等ありましたら、「Amazon出店の王道」という書籍も出版されていますのでご覧いただけますと幸いです。