業種: 玩具 / 期間: 2026年7月〜9月
この事例の要点
課題 過去3年とも8月が売上のピークで、9月は8月の2〜5割に落ちていました。
施策 7月末から9月までを5つのフェーズに分け、週あたりの広告費を設計しました。
設計の要点 需要の急落に合わせて広告を止めるのではなく、週単位で段階的に減らします。
背景
過去3年の月次売上を並べると、8月がピークになる形が3年連続で一貫していました。9月は8月の51%、40%、19%と年々落ち幅が大きくなっています。週単位では8月3日から16日の2週が年間の最大です。
夏の需要期が終わると同時に、この商材の需要は急落します。9月以降も8月と同じ広告費を維持すれば、効率が大きく悪化します。
やったこと
7月末から9月までを5つのフェーズに分け、週あたりの広告費を設計しました。
7月末は新規商品の広告配信を開始する最終期限としました。広告の立ち上げには2週間かかるため、8月のピークに間に合わせるには7月中に始める必要があります。8月初旬は新規配信商品を推奨入札の70〜80%で開始し、8月中旬に投下を最大化します。8月後半は週13万円から8万円へ逓減させ、9月は週3.5〜4.5万円まで縮小します。
なぜ停止ではなく逓減か
減額は一度に行わず、20%ずつ段階的に実施します。キャンペーンを停止すると広告アルゴリズムの学習データがリセットされ、再開時にゼロから学習し直しになるためです。ブラックフライデーと年末商戦に向けた土台を残す意味でも、9月は縮小にとどめて停止はしません。
増額分の配分
8月中旬の増額は、集客を担うメインのキャンペーンと新規配信商品に配分しました。取りこぼしを拾う役割のキャンペーンはACoSが6〜13%と良好ですが、それはメイン広告が生んだ需要を最後に拾う構造によるものです。増額しても比例して伸びないため、現行規模を維持しています。
費用の枠の考え方
値引きと広告費を合わせた販促費を、定価ベース売上の15%以内に収める目安を置いています。プライムデー週は値引きが13.2%、広告費が10.1%で計23.3%と超過しました。8月は定価販売のため、15%の枠をすべて広告費に使えます。8月に値引きを実施するかどうかは、この枠の取り合いになるため、クライアントの判断事項として整理しました。
学び
季節性の強い商材では、ピークの月だけでなく「その後の落ち方」まで含めて予算を設計する必要があります。ピークが過ぎた後に広告費が残っていると、効率の悪化として月次レポートに表れます。
留保
8月の売上想定は前年並みを前提にしており、9月の実績は次回のレポートで確認しています。

